Case
症例紹介

Case details 20代女性 唇のシミ取り(ピコスポット2か所)とピコトーニング唇5回でシミとくすみを同時に改善 5回照射後の経過

施術前・施術後
施術内容:唇のシミ取り(ピコスポット)2か所 + ピコトーニング唇(ピコレーザーによる低出力全体照射)5回。ピコスポットは、ピコ秒単位の極めて短いパルス幅のレーザーを、境界のはっきりした色素斑に1つずつ高出力で照射し、メラニン色素を選択的に破壊する施術です。ピコトーニング唇は、同じレーザーを低出力にして唇全体へ面で照射し、赤唇部に蓄積したメラニンを少しずつ分解してくすみを目立ちにくくする施術です。点状のシミと全体のくすみが併存する場合は、先にピコスポットで濃い部分を取り、そのあとピコトーニングで全体の色調を整える順番で進めます。

副作用・リスク:

腫れ・痛み:数時間程度。ピコスポット照射部にはヒリつきが出ることがあります

かさぶた:ピコスポット照射部に薄いかさぶたができ、1週間前後で自然に脱落します。無理に剥がさないでください

乾燥:数日程度。保湿と摩擦刺激の回避が必要です

その他:唇にアートメイクが入っている場合は色素が反応するおそれがあるため、原則として照射をお受けしていません。色素斑の再発により追加照射を要する場合があります。

効果の現れ方や必要な回数、経過には個人差があります。


施術の価格:ピコスポット 直径1mmあたり4,400円(税込)
ピコトーニング唇 5回コース 33,000円(税込)。
自由診療のため公的医療保険は適用されません。

ドクターコメント

年代・性別 20代 女性
主訴 唇に濃いシミがあり、加えて唇全体が茶色くくすんで見える
施術名 唇のシミ取り(ピコスポット)2か所 + ピコトーニング唇 5回
経過 ピコトーニング5回照射後

この症例の診断ポイント

唇の色のご相談は、まず「点」なのか「面」なのかを分けるところから始まります。境界のはっきりした点状の色素斑(口唇黒子)なのか、唇全体がぼんやり茶色い面のくすみなのか。この2つは同じ「唇のシミ」という言葉で語られますが、必要な照射の仕方がまったく違います。

この方はその両方が併存していたケースでした。上下の口唇全体に褐色から灰褐色のくすみが広がり、唇と皮膚の境目がぼやけて輪郭がはっきりしない状態で、そのなかに周囲より明らかに濃い色素斑が2か所ありました。片方だけを治療しても満足のいく仕上がりにはならないため、先にピコスポットで濃い2か所を取り、かさぶたが落ち着いてからピコトーニングで全体の色調を5回かけて整えるという順番でご提案しました。

ピコスポット・ピコトーニング・併用の違い

ピコスポット ピコトーニング唇 併用(本症例)
向いている状態 境界のはっきりした点状のシミ 唇全体のくすみ・色ムラ 点状のシミと面のくすみが併存
当て方 高出力でシミ1つずつに照射 低出力で唇全体に面で照射 スポットが先、トーニングが後
ダウンタイム 薄いかさぶたができ、1週間前後で自然に脱落します かさぶたは基本的にできず、生活の制限はほとんどありません かさぶたが出るのは最初の1週間のみです
回数の考え方 1回で改善が見込まれることもあります 5回・10回と重ねて少しずつ整えます スポット1回+トーニング5回が一つの目安です

なぜスポットを先に行うのか

濃い色素斑が残ったままトーニングを重ねても、周囲が明るくなるぶん、かえって点が目立ってしまいます。先に濃い部分を取り、そのうえで全体を整えたほうが、仕上がりの均一さが出ます。順番はお一人ずつの色調によって変わりますので、診察のうえで判断します。唇のシミ取りの詳しい解説はこちら

併用治療の手順と適応

施術の手順

  1. 視診と問診で、点状の色素斑と面のくすみを鑑別します。唇のアートメイクの有無、口唇ヘルペスの再発歴、常用しているリップ製品もあわせて確認します。
  2. 照射する色素斑にマーキングを行い、表面麻酔を使用します。
  3. ピコスポットで色素斑2か所へ照射します。1か所あたり数秒で終わります。
  4. 薄いかさぶたが自然に脱落するのを待ち、その後ピコトーニング唇を低出力で唇全体へ照射します。以降、間隔をあけて計5回重ねます。
  5. 各回で色調の変化を確認し、保湿と摩擦刺激の回避についてご説明したうえで、次回の照射時期をご案内します。

適応となる方

  • 唇に濃いシミがあり、同時に全体のくすみも気になる方
  • シミだけを取ったが、周囲のくすみが残って満足できなかった方
  • 唇と皮膚の境目がぼやけて、輪郭がはっきりしないとお感じの方
  • 口紅の発色が濁る、思った色が出ないとお感じの方

適応となりにくい方

  • 唇にアートメイクが入っている方(色素が反応するおそれがあるため、原則として照射をお受けしていません)
  • 活動性の口唇炎や感染がある方、妊娠中・授乳中の方(時期を改めてのご相談をおすすめします)
  • くすみが血流やうっ血によるもので、メラニンの関与が乏しいと判断される方(レーザーの対象になりません)
  • 短期間に多数の色素斑が新たに出てきた方(全身疾患の鑑別が必要となるため、まず診察をお受けください)

院長より

お悩み

「シミも気になるけれど、そもそも唇全体の色味も気になる」というご相談です。メイクでシミを隠しても、下地の色が暗いままなので口元がすっきりしない。明るい色の口紅を選んでも発色が濁ってしまい、結局いつも同じ濃い色に落ち着いてしまう。マスクを外す機会が増えてから気になり始めた、というお話もよく伺います。この方も、写真に写る自分の口元が実際より疲れて見えることを気にされていました。

原因

赤唇部(せきしんぶ、唇の赤く見えている部分)は、上皮がわずか3〜5細胞層しかありません。顔の皮膚が16層であるのと比べると極端に薄く、皮脂腺も汗腺もないため、経表皮水分蒸散量は頬の約3倍にのぼります。つまり乾燥しやすく、外からの刺激に弱い部位です。そして唇が赤く見えているのは、この薄い上皮を通してその下を走る毛細血管の色が透けているためです。ここにメラニンが加わると血管の色が覆い隠され、茶色くくすんで見えるようになります。日本皮膚科学会雑誌に報告された口唇メラノーシス106例の研究では、約80%に慢性口唇炎や化粧品・外用薬の長期使用歴があり、組織学的にも炎症後色素沈着の所見が示されています。唇のくすみの多くは生まれつきではなく、摩擦・乾燥・口唇炎といった慢性的な刺激の積み重ねで後天的に生じていると考えられます。

当院の解決策

この方は点と面の両方がありましたので、2つの照射を順番に組み合わせました。ピコ秒という極めて短いパルス幅では、熱が周囲に広がる前に照射が終わるため、光熱作用ではなく光音響作用(衝撃波でメラニンを微細に砕く働き)が主体になります。赤唇部のように余力の乏しい部位では、この熱拡散の少なさが結果を左右します。

  • 濃い色素斑を先に取り、そのあとで全体を整える順番にする
  • 唇と皮膚の境界(皮膚粘膜移行部)付近では出力をさらに落とす
  • 1回で取り切ろうとせず、トーニングを5回に分けて段階的に色調を整える

唇にレーザーを当てることにご不安をお持ちの方は少なくありません。当院では口唇の色素斑に対するレーザー治療について文献を調べ、報告されている内容と、それでも慎重であるべき理由の両方を診察時にご説明しています。詳しくは唇のシミ取りと白斑についてのコラムにまとめています。

5回照射後の経過

濃かった2か所の色素斑が目立たなくなり、唇全体の褐色調も大きく後退して、明るいピンク調に変わりました。メラニンが減ったことで下を走る毛細血管の色が透けて見えるようになり、血色として表に出てきた形です。唇と皮膚の境界のコントラストが出たぶん、輪郭もはっきりして見えます。「口紅の色がちゃんと乗るようになった」「口元が明るくなったと言われる」というお声をいただきました。かさぶたが出たのは最初のスポット照射後の1週間のみで、その後のトーニングは当日から普段どおりお過ごしいただけています。効果の現れ方や必要な回数、経過には個人差があります。

こんな方におすすめ

  • 唇のシミと全体のくすみ、両方を一度に相談したい方
  • シミ取りだけでは物足りず、唇そのものの色を明るくしたい方
  • 唇のシミ取りが何回必要か、どんな順番で進めるのかを知りたい方
  • 口紅の発色が濁る、思った色が出ないとお感じの方
  • 他院で唇のレーザーを断られた、様子を見ましょうと言われた方
  • 浦和・さいたま市周辺で唇のシミ取り・くすみ治療を探している方

関連情報:唇のシミ取り(ピコスポット・ピコトーニング唇)唇のシミ取りは本当に白斑になる?(文献検証コラム)唇のシミ・くすみの症例一覧カウンセリングのご予約

BRIGHTS beauty clinic 院長 今村直樹
浦和駅徒歩5分

症例紹介TOPに戻る
pagetop