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ドクターコラム
私ってワキガかも!?腋臭症の改善方法を解説します!
私ってワキガかも!?腋臭症の改善方法を解説します!
2022/07/26

2022年、今年の夏は特に暑いですね!夏の時期は自分や他人の臭いが気になる方も多いと思います。本コラムでは腋臭症の原因や治療方法(ボツリヌストキシンという薬剤を用いた注入療法や、剪除法という手術療法)について解説しています。自分の臭いに悩んでいる、または身近な人の体臭が気になっている方はぜひご一読ください!

人の体臭の原因

皮膚には皮脂を分泌する「皮脂腺」と汗を分泌する「汗腺」が存在します。皮脂は皮膚表面を保護し乾燥を防ぐ役割があり、汗には主に体温を調節する働きがあります。皮脂や汗は分泌された時点ではほとんど無臭です。体臭は皮膚に存在する細菌や真菌(カビ)などの様々な雑菌(皮膚常在菌)が、皮脂や汗、角質を分解することによって発生します。皮脂や汗に含まれる脂質、タンパク質、アミノ酸などの成分が酸化、分解されて不快な臭いのするガスを発するようになるのです。また特定の食品を大量に摂取した場合などに、食品成分から代謝生成された一部の揮発性成分は、皮脂腺や汗腺を通してガスとして出され、臭いの原因となることも報告されています。

 

体臭は病気のサインかも!?

病気によっては特有の体臭を放つことがあります。昔は「嗅診」といって臭いで病気を診断していたこともあります。

脂漏性皮膚炎→油っぽい臭い、

糖尿病→尿の甘酸っぱい臭い、

腎機能低下→汗のアンモニア臭、

便秘→便の腐敗臭

などなど、まだまだたくさんあります。本コラムではワキの臭いにスポットを当ててお話ししようと思います。

 

エクリン汗腺とアポクリン汗腺

ワキには2種類の汗腺が存在します。エクリン汗腺とアポクリン汗腺です。

エクリン汗腺

エクリン汗腺は全身の皮膚表面にあり、サラサラした汗を分泌することで、体温や水分の調節を行なっています。体温が上昇すれば活発に汗を出し、そうでない時も皮膚表面が乾燥しないように微量の汗を出しているのです。エクリン汗腺が出す汗は、水分と塩分、その他のミネラルなどで構成されており、ほとんど臭いがしません。そのためあまり体臭の原因とはなりませんが、皮脂や角質、皮膚常在菌と混ざり、細菌が繁殖して、嫌な臭いを発することになります。

アポクリン汗腺

アポクリン汗腺は、ワキや乳首、陰部といった特定の部位の毛包内にのみ存在します。エクリン汗腺の汗と違い、タンパク質・糖分・鉄分・アンモニア・脂性物質など様々な成分を含み、皮膚常在菌に分解されることで強い臭いを発します。ワキガ(腋臭症)は、このアポクリン汗腺の数が多いために起こります。汗のケアも大事ですが、場合によっては外科的な手術が必要になることもあります。アポクリン汗腺は思春期頃に発達を始めるのが一般的で、その頃からワキガに悩む人が増えています。

 

ワキガは遺伝する!?

実はワキガは優勢遺伝することが分かっています。両親ともワキガの場合は75%以上、片方の親がワキガの場合は50%以上の確率で遺伝すると言われています。またワキガと耳垢が湿っているかどうかには密接な関係があることも分かっています。ワキガの人はアポクリン汗腺の数が多いのが原因ですが、湿った耳垢もアポクリン汗腺からの分泌物なのです。ワキガの人のうち98%の人が湿った耳垢であり、湿った耳垢の人のうち80%はワキガであるというデータがあります。

ワキガのセルフチェック法

ワキガの診断には明確な診断基準がなく、自分がワキガかどうか判断するのは難しいです。ここでは簡単にできるセルフチェック項目をご紹介します。

耳垢が湿っており、かつ耳毛が多い

外耳道には、エクリン汗腺が存在しません。つまり耳垢が湿っているのは、アポクリン汗腺から分泌された汗が原因です。外耳道にアポクリン汗腺がある場合、ワキにもアポクリン汗腺が多いことがほとんです(上述したように80%ほど)。またアポクリン汗腺は毛包の中に存在するため、耳垢が湿っていてなおかつ耳毛が多ければワキガである可能性は非常に高いです。

下着やTシャツが白く黄ばむ

エクリン感染から出る汗は無色透明です。これはエクリン汗腺から出る汗は水と微量の塩分がほとんど大部分を占めるからです。一方、ワキガの人に発達しているアポクリン汗腺から分泌される汗には、タンパク質、脂質、糖質、鉄分、アンモニアなど様々な物質を含んでいるため、これがワキに触れると黄ばみを残します。

周りの人から臭いを指摘されたことがある

周囲の人からワキの臭いを指摘されるかどうかは、ワキガかどうかを判断する上で重要なポイントです。臭いはデリケートな問題ですので、ワキガの人でも指摘しづらいため、自分がワキガかどうか気になっている人は家族に聞いてみると良いでしょう。

両親のどちらかまたは両方がワキガである

前述した通り、ワキガは優勢遺伝します。両親のどちらか一方または両方がワキガの場合は、本人もワキガである可能性が高くなります。

 

自分がワキガだと認識していない人も多い。私のイタい思い出

長年、美容外科で働いていると実に面白いことがあります。実はワキガの人はご自身で自分はワキガだと認識している人は少ないということです。クリニックの診察室(カウンセリング室)では比較的狭い空間で2人っきりになるため、ワキガの人はすぐに気づきます。私が美容外科医になりたての頃は、上級医に「ここは美容外科クリニックだから、ワキガの人にはどんどん指摘してオペを取ってこい」と教わっていました。その教えを忠実に実践していた私は、ワキガとは全く違う内容でカウンセリングにいらっしゃった患者様にも臭いが気になる方には指摘していました。中には「実は誰にも相談できなくて悩んでいたんです。指摘してくれてありがとうございます!」と喜んでいただける方もいました。

しかしある時、20代女性の患者様に「ここは美容外科なので、あなたのためを思って申し上げるのですが・・・・」といつものように切り出し、その患者様がワキガであることを指摘しました。今思うと若い女性になんて失礼なことを言ってしまったのだ反省しているのですが、案の定患者様は激怒し、1時間近く怒られました。その方は間違いなくワキガだったのですが、本人にはその認識はなかったのです。人間は自分の臭いには慣れて鈍感になっているため、重度のワキガでも本人はその臭いを感じていない人も多いのです。改めて臭いはデリケートな問題であると私自身、認識させられる出来事でした。これ以来、自分から患者様に臭いを指摘することはしなくなりました。

逆にワキガの治療を希望して来院される方で、全然ワキガでない人もいます。これは臭いに敏感になりすぎている自己臭妄想(恐怖症)の方です。

 

ワキガの予防法

ワキガは遺伝的な要因もあるので、完全に臭いを抑えるのは難しいですが、以下の方法で臭いを軽減することができます。

食生活の改善

肉や乳製品などの高カロリー・高脂質食の取りすぎは皮脂の分泌が亢進し、体臭が増す可能性があります。同じタンパク質でも大豆製品や魚介類を中心にすると臭いを抑えられます。

飲酒や喫煙を控える

アルコールやニコチンには、汗腺を刺激する可能性があります。これらの取り過ぎはアポクリン汗腺の働きを強めますので、控えた方が良いでしょう。また、アルコールやニコチン自体が強い臭い成分でもあるので、ワキガでなくても体臭が強くなってしまいます。

ストレスを溜めすぎない

ストレスがかかると交感神経の働きが活発になります。緊張した時や精神的に昂ぶっている時にワキから汗がたくさん出た経験は皆さんあると思います。これを精神性発汗といいます。発汗量が増えると臭いも増強してしまいますので、ストレスを溜め込まないように気をつけましょう。

運動して発汗する

適度に運動して汗をかくと、毛穴に詰まった老廃物(余分な皮脂や角質など)の排出を促すことができます。老廃物は細菌の繁殖を促してしまうため、この量が減ることで、ワキガの臭いも軽減できます。また運動することでストレス発散にもなります。ただし、運動して発汗すると一時的にワキガ臭が増強してしまうため、運動後はしっかり洗うことも忘れないでください。

 

自分でできる対処法

ワキガを予防するために日常生活でできることは以下の3つです。

こまめに汗を拭く

ワキガの原因となる汗をこまめに拭くことで、臭いを抑えられます。

脇毛の処理

脇毛は細菌繁殖の温床となります。臭いを気にしているのなら、脱毛をオススメします。

制汗剤や殺菌剤の使用

汗の分泌を抑える制汗剤、もしくは細菌の繁殖を抑える殺菌剤を、ワキの皮膚に塗布するのも効果的です。ドラッグストアに行くと、それぞれ軟膏やスプレー、ローション、パウダータイプのものなど様々な製品が販売されています。

 

美容医療(当院の場合)でできること

当院 BRIGHTS beauty clinic(ブライツ美容クリニック)ではワキガ(腋臭症)の治療として、手軽にできるボツリヌス・トキシン治療と、根治を目指した手術療法(剪除法)を行なっております。

ボツリヌス・トキシン(ボトックス)治療

ボツリヌス・トキシンは「ボトックス」という製品名が広く知られており、美容目的では主に表情ジワの改善に非常に有効な薬剤です。ボツリヌス・トキシンは神経筋接合部に作用し、神経伝達物質であるアセチルコリンの放出をブロックします。実はエクリン汗腺が汗を分泌する際にも、アセチルコリンが神経伝達物質として使われているため、発汗を抑える効果があります。ただワキガの原因となるアポクリン汗腺には作用しませんので、ワキガには効果がなさそうに思えるのですが、エクリン汗腺からの発汗を抑えることで細菌の増殖が抑えられるため、間接的に臭いも抑えられるのです。

製剤をワキに注射するだけですので、5分ほどの治療時間で済みますしダウンタイムもほぼありません。注射してから2-3日で効果が現れ始め、3ヶ月くらいから効果が持続します。中には半年くらい効いている感じがするとおっしゃられる患者様もいます。

手術(剪除法)

現在の美容外科では様々なワキガ手術の術式がありますが、当院で採用しているのは剪除法です。これはワキに数cmの傷が出来てしまいますが、直視下にアポクリン汗腺を除去していく方法のため、取り残しがなく全術式の中で最も効果の高い方法です。また傷もワキのシワと同化していくため目立たなくなります。ただし、剪除法は術後の圧迫固定を必要とし、日常生活にも多少の制限が出る手術になります。重度のワキガでなければ、まずボツリヌス・トキシン治療を試してから手術を検討するのもオススメです。

 

最後に

私は日本美容外科学会認定の美容外科専門医を取得しており、腋臭症の治療経験も豊富ですので、ご興味を持って頂いた方はぜひ当院へご来院いただければと思います。

当院では電話予約(048-767-5900)の他にも、このホームページの右上にある「WEB予約ボタン」や公式LINEからのご予約に対応しております。

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最後までお読みいただきありがとうございました!

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