Doctor column
ドクターコラム
なぜ?目の下のふくらみ(クマ)の原因とその治療法
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今回はお悩みの方がとっても多い目の下のふくらみ(クマ)について解説します。

実は私もクマに長年悩んでいた者の1人。

これが手術を受ける前の私の写真です。

目の下がでっぷりと膨らんでとても疲れた印象に見えます。また目の下が弛んだように見えて老けて見えますね。

クマの原因って一体何!?

目の下のふくらみは「眼窩脂肪」と呼ばれる脂肪の塊が加齢と共に飛び出てくるのが原因です。

眼窩脂肪の量には個人差があります。脂肪量の多い方では10代からずっと気になっているという方も多いです。

クマの原因となっている眼窩脂肪は眼球の下に位置しています。眼球と眼窩脂肪の間にはロックウッド靭帯と呼ばれる靭帯が存在しますが、加齢とともに緩んできます。ロックウッド靭帯が緩むと眼球の重さを下にある眼窩脂肪に伝わってしまい、その結果として眼窩脂肪が前に押し出されてしまうのです。また顔の表面にある皮膚やその下にある眼輪筋も緩んでしまうと、より眼窩脂肪の突出が顕著になってしまいます。すなわち、靭帯や皮膚、筋肉の緩みが複合的に絡み合って、クマの突出は起こっているのです。

クマの治療法

それではこのクマを改善するにはどうしたら良いでしょうか。

「目の下のふくらみ取り」という手術で、別名「経結膜下眼瞼脱脂」や「クマ取り」と呼ばれるものです。近年若い人から年配の方まで非常にたくさんの方々に受けていただいている手術になります。

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この手術は以下のようなお悩みのある方に適した手術となります。

  1. 鏡や写真に写る自分の顔の目の下のふくらみ(タルミ)が気になる。
  2. 他人から疲れてみられたり、実年齢よりも老けてみられることが多い。
  3. クマのせいで寝不足じゃないかと心配される。
  4. 涙袋が欲しい。

 

眼窩脂肪は以下の図のように3つの袋(コンパートメント)に分かれています。

一部分だけが膨らんでいる人もいますが、パッと見てクマが目立つ人は3つとも膨らんでいる方が多いです。内側と中央のみ膨らんでいる方もいますが、後々外側も膨らんでくる場合もありますので、予防的に外側を取ることも多いです。もちろん、凹まないように適量を除去していきます。手術を複数回に分けてしまうと、癒着が起きて2回目以降の手術の難易度が上がるため出来るだけ1回の手術の完了させるのが大事です。一度眼窩脂肪を除去すると再発率の低い手術(稀に時間が経つとふくらみが気になってしまう方もいます)ですので、長期間にわたって効果を実感できます。当院では手術のランクに合わせて除去する脂肪の数が違いますので、カウンセリング時にオススメのプランを提案させていただきます。

 

 

手術方法としては皮膚は切開せずに、下図のように下まぶたの裏側(結膜)を数mm切開して眼窩脂肪を除去します。皮膚側に一切傷はつきませんのでご安心ください。手術時間はだいたい20〜30分で終わります。

 

 

眼窩脂肪は眼窩角膜という白色の半透明の膜に覆われています。そこを切開するとプリッとした脂肪が出てきます。

私も2020年にこの手術を受けました。もう一度手術前の写真を見てみましょう。

↓手術前

手術前の写真を見ると目の下が膨らんでおり、やっぱり疲れた印象に見えます。

 

↓手術後(手術30分後に撮影)

手術後の写真です。疲れた印象が改善して若返ったように見えます。

私がクマ治療を受けて感じたこと

私が実際この手術を体験してみて感じたことは以下の5つです。

  1. 手術中は麻酔が効いているので痛みはほとんど感じない。
  2. 手術は少し重たいような痛みがある程度。処方された痛み止めは飲まなくても大丈夫だった。
  3. 目の下のふくらみがなくなったことで、若くみられることが多くなった。
  4. 脂肪のふくらみで隠れていた涙袋が目立つようになった。
  5. 目が開きやすくなった感じがする。

本当にやって良かったと思います。というよりも、もっと早くやっておけば良かったと思ったくらいです。術後のダウンタイムとしては、3日間くらい寝起きに目やにが増えました。痛みはほとんどなく処方された痛み止めは一度も飲まずに済みました。私の場合は内出血は全く出ませんでしたが、内出血が出てしまうと吸収されるまで 2週間前後かかります。もちろん肌を切開したりはしないので、翌日からメイク可能になります。私は今までに1000件以上、この手術を執刀して参りましたが、私の手術の場合内出血が出るのは20〜30人に1人といったところでしょうか。バイポーラーと呼ばれる機械でしっかりと止血作業を行いますので、内出血の心配は少ないかと思います。

 

眼窩脂肪のふくらみは放置しておくと表面の皮膚が脂肪で押され伸びてしまいます。そのため、40代後半くらいの方になると余剰皮膚も切除する「目の下のタルミ取り」の方が適応になることもあります。また脂肪の膨らみの下が凹んでいるという方は、ハムラ法と呼ばれる眼窩脂肪を下方に移動させる手術や、太ももなどから吸引した脂肪を凹みの部分に注入する場合もあります。ただ最近の美容外科クリニックでは、アップセルのために「クマ取りは脂肪注入と必ずセットで行わないといけない」と言っているところも数多く存在します。実際のところ20代から30代の方では、まずはじめに脱脂するだけで十分キレイになる方がほとんどですので、無理して脂肪注入する必要はないかと思います。もし脱脂で眼の下の凹みが気になるようでしたら後から脂肪注入やヒアルロン酸注入はいくらでもできますので。脂肪注入を強制されるような場合は一度考え直した方が良いかと思います。

 

ただ若い方であまり皮膚のタルミが強くない方でも、目の下のふくらみ取りの手術をした後に小ジワが気になってきたという方は一定数おられます。今まではふくらみばかりに目が向いていた方が、ふくらみがなくなると小ジワが気になってしまうというパターンです。こういう方にはPRP(多血小板血漿)療法をオススメしております。ご自身の血液を遠心分離機にかけることで濃縮した血小板を注射することで、血小板から放出される成長因子によってコラーゲンが増生され目の下の皮膚にハリが出るというものです。PRP療法は美容分野だけでなく、様々な目的で使われており、スポーツ選手が手術を行わず保存的治療を選択する際などにも多く使われています。PRPは再生医療ですので厚生労働省の認可が必要です。当院ではそちらの認可も受けております。

 

目の下のふくらみ取り(経結膜下眼瞼脱脂)は、皮膚を切開しないため手軽にでき且つダウンタイムも短い、とても良い手術です。しかし、3つのコンパートメントのどの眼窩脂肪をどのくらい除去するのか、脂肪の近くに存在する血管や筋肉に十分な注意を払いながら手術をしなければならず、経験の浅い医師には難易度の高い手術となっています。

クマ取りで涙袋が出現する!?

涙袋の正体は実は「眼輪筋という、目を閉じる時に使う筋肉」です。クマと涙袋が一体化して、涙袋がぼやけて見える方もクマ取りすることで涙袋が際立って見えます。以下の写真を見てみましょう。

まるで涙袋にヒアルロン酸を入れたかのようにぷっくりとして見えますが、もちろん何も注入していません。元々あった涙袋が際立って見えるようになっただけです。涙袋がはっきり見えることで、目元がとても若々しくなりますし、優しい印象になります。

クマが強く膨らんでいる人は涙袋ヒアルロン酸を注入しても綺麗にならないことがあるため、先にクマ取りをオススメすることもあります。

症例写真を公開!

ここに載せている症例は全て脱脂のみで行なった方たちです。脂肪注入や眼窩周囲靭帯の切除、皮膚切開などは一切していない症例となります。

 

最後に

当院の院長である私は、大手美容外科院長時代にこの手術の多数の症例を経験しており、日本美容外科学会認定の美容外科専門医も取得しておりますので、安心して手術をお任せください。

当院では可能な限りご本人様のご希望を尊重した施術を行いますので、どの手術が適応になるか知りたいという方は是非ご相談にいらしてください。またカウンセリング当日に手術を受けることも可能です。

 

 

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