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プラセンタ注射について美容外科専門医が解説します!
プラセンタ注射について美容外科専門医が解説します!
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このコラムでは、プラセンタについて説明します。美容好きの方なら皆様ご存知のコストパフォーマンスの良い美容薬として多くの方が日常の美容メンテナンスに取り入れているプラセンタ注射ですが、このコラムではプラセンタの基本的な解説や注意点、オススメの用法・用量をお伝えいたします。

 

プラセンタとは一体なに!?

プラセンタは英語でplacentaと記し、直訳すると「胎盤」です。美容医療でいうプラセンタは胎盤から抽出された成分のことを指します。ドラッグストアやネット通販でウシ・ウマ・ブタ由来のプラセンタサプリが購入できますが、ヒト由来プラセンタは医療機関でのみ取り扱うことができます。

医薬品のヒト由来のプラセンタ製剤は「ラエンネック」と「メルスモン」の2種類があります。医薬品のプラセンタは全て厚生労働省の認可を受けており安全です。このうち当院で使用しているプラセンタはラエンネックです。

 

プラセンタは保険診療でも使われている!

ラエンネックは「慢性肝疾患における肝機能の改善」、メルスモンは「更年期障害」や「乳汁分泌不全」に対して使用されています。組織呼吸促進作用、創傷治癒促進作用、抗疲労作用があると認められています。

プラセンタは大昔から使用されていた!?

プラセンタは実は中国では約2000年前から薬として使用されていました。プラセンタはもともと漢方の世界では「紫河車(シカシャ)」と呼ばれ、中国の皇帝たちに珍重されてきました。河車とは水車のことで、中央に臍帯(へそのお)がついていて、周りに血管が走っている形と色からこのように呼ばれていました。宋、金、元、明の時代に、様々な名医が紫河車を使用した記録が残っています。身体の弱い女性やお年寄りの疲労回復や体力の増強、虚弱体質の改善、さらに不妊症の改善など昔から幅広く使われてきました。

プラセンタはなんで効くの!?

先に述べたようにプラセンタというのは「胎盤から抽出された成分全体」を指す名称であり、たくさんの成分を含んだ総称なのです。プラセンタに含まれる何の成分が効果を発揮しているかは、実は解明されておりません。令和の現代でも解明されていない医学というのは山のようにあるのです。プラセンタもその一つなのですね。

プラセンタの美容効果とは

プラセンタは胎児の発育に必要なタンパク質、脂質、糖質をはじめ、ミネラル、ビタミン、核酸などの栄養素を主成分としています。また成長因子も含まれているため、細胞の新陳代謝を高め、身体の異常を正常化する作用があります。プラセンタは保険適応のある更年期障害や肝機能障害以外に、以下の表にあるような様々な疾患に有効なことが報告されています。

プラセンタ注射剤の有効な疾患
(「プラセンタ療法と統合医療」、吉田健太郎、日本胎盤臨床研究会研究要覧No2、2008より改変)

美容外科医としてたくさんの方々にプラセンタ注射を行なっておりますが、患者様たちに「どんな効果を実感しているか」を質問したところ、「肌にハリが出る」「疲れにくくなる」「二日酔いしづらい」とおっしゃられる声が多いと感じます。まさに表にある内容です。

プラセンタ注射の注意点

プラセンタ注射を受けていただく際の注意点として、(少なくとも今の決まりだと)今後一生献血ができなくなります。献血を趣味としている方は要注意です。なぜ献血ができなくなるかと言うと、輸血製剤を管理している日本赤十字社が「クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)」の感染の恐れがないとは言えないことから、プラセンタ注射した患者様に献血を禁止しているためです。但し、これまでにプラセンタ注射と関連したvCJDの発生は報告されていないので不必要に心配することはありません。これはvCJDという病気がまだ十分に解明されていないことや、現在の化学的検査では輸血時に検査ができないことから、理論上の感染リスクをゼロにできないため慎重な対応となっているようです。もちろん、自分が輸血を受けることには何の問題もないのでご安心ください。

美容外科専門医がオススメするプラセンタ注射の用量や頻度

様々な効果が期待できるプラセンタ注射ですが、どのくらいの頻度でどの程度の量を注射するのが良いのでしょうか。私はこれまでに美容外科医としてたくさんの方のプラセンタ注射の経過を診てきましたが、経験から言うと、1〜2週間に1回の頻度で一度に2〜4A(アンプル)を皮下または筋肉内に注射するのが良いと考えております。副作用として出てくるのは注射部位の疼痛や腫れはたまにありますが、重篤な副作用はほぼありません。プラセンタ注射は、アンチエイジング目的に低コストで受けられるコストパフォーマンスの良い治療ですので、もっとたくさん注射したいという方もいらっしゃいます。以前勤めていたクリニックではほぼ毎日のようにプラセンタ注射をされている人もいらっしゃいましたが、特に副作用は認めませんでした。ですので常識の範囲内であれば、特に問題なく使用可能です。ただ、これはほとんどの薬剤についても言えるのですが、プラセンタ製剤に対するアレルギーを持っている方もごく少数ですがいらっしゃいますので過去にプラセンタ注射を受けて体調が悪くなった経験がある方はやめておいた方が良いでしょう。

本コラムのまとめ

それでは本コラムのまとめです。

  1. プラセンタは胎盤から抽出された成分で、ヒト由来プラセンタ製剤は医療機関でのみ扱われる。
  2. 保険診療でも使用されており、様々な効果が期待でき美容効果もある。
  3. プラセンタ注射をすると、今後一生「献血」できなくなる。献血が趣味の人は注意!
  4. 美容外科医がオススメするプラセンタ注射の量と頻度は、1〜2週間に1回の頻度で一度に2〜4A。

 

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!

私は日本美容外科学会認定の美容外科専門医を取得しており、プラセンタに対する知識・治療経験も豊富ですので、ご興味を持って頂いた方はぜひ当院へご来院いただければと思います。

当院では電話予約(048-767-5900)の他にも、このホームページの右上にある「WEB予約ボタン」や公式LINEからのご予約に対応しております。

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